真夜中の街…息を潜めてマグマの光をそっと待ちつづける時…。
僕はよく、そこに身を置く。
昼間の喧騒を忘れ去った時間…。
あてもなく、ただひたすらその中を徘徊する。
街灯だけを頼りに、頭の中を真っ白にして。
何も考えず…音楽だけを身にまとって、ずっとずっと。
随分前から、この時間を大切にしている僕は
いくら時間がなくとも、そこに身を置きに行きつづけている。
その、世界が好きだ、空気が好きだ、ニオイが好きだ、切なさが好きだ。
きっと、年取った自分も同じようにこの時を愛しつづけているだろう。
夜中の街…息を潜めてマグマの光をそっと待ちつづける時…。
そろそろ街が彩りを取り戻し始めた…
また、新しい「今日」がやってくる。
M.Nagase